犬の歯石 – スケーラー、歯石スプレーでの除去方法

犬の歯石

歯磨きの習慣はなかなか難しいようです。3歳になる頃にはほとんどの犬に歯周病の疑いがでてきます。そうなると悪化させないために早期の治療が必要になります。
できれば、それ以前の対応として歯石の除去を確実にしていきたいものです。

歯を常に清潔な状態にしておくのです。しかし、できてしまった歯石は仕方がありませんね。犬の歯石を除去するのはそう簡単なことではありません。費用や時間がかかってきます。

歯石の除去は大きく分けて2つの選択肢があります。ひとつは動物病院を利用する方法と、もうひとつは飼い主自身が除去を行う方法です。

犬の歯周病について詳しく知りたい方はこちら「犬の歯周病について

犬の口臭については、「もう我慢はいらない!犬の口臭の原因2パターンからみる対策と改善」を参照してください。

病院での歯石取り

病院での歯石取り

実は動物病院での歯石除去も大きく分けて2つあります。ひとつは全身麻酔をかけて超音波スケーラーを用いる方法と、全身麻酔を使わずにスケーラーだけで除去する方法です。

スケーラーで除去

スケールというのは歯石のことです。それを除去する小型の刃物をスケーラーといいます。
スケーラーだけで除去するメリットは、無麻酔ということです。高齢な犬や全身麻酔に弱い犬もいますので、全身麻酔は飼い主にも覚悟が必要になります。

また、全身麻酔の費用がかからない分、割安になります。小型犬・中型犬で1万5千円前後の費用が必要です。

もちろんデメリットもあります。犬の歯茎は血が出やすいデリケートな部分です。全身麻酔を使用しない場合、歯肉との境目までは手が出しにくくなります。歯の裏側を含め、全体から完全に除去するのは難しいのです。

スケーラーだけでなくボリッシングという研磨作業もしてくれて、今後の予防も可能です。

全身麻酔で除去

一番メジャーな歯石の除去になります。全身麻酔を施し、超音波スケーラーで歯肉との境目まできっちりと除去できます。

超音波スケーラーをした後で、手作業のハンドスケーラーやボリッシング(研磨)、消毒と今後の予防まできっちと面倒を見てくれます。

こちらのメリットは、やはり全体的に歯石を落とせるという点です。目的を1番に達成できる方法です。

デメリットは費用が割高なことでしょうか。歯石の程度にも大きく左右されますが、全身麻酔の費用などで最低1万5千円。5万円くらいかかる場合もあります。

もうひとつのデメリットはやはり全身麻酔の副作用です。飼い主が一番気になる点だと思います。不妊手術の際にまとめてやることも可能です。それだと全身麻酔は1度だけで済みます。高齢の犬には不向きです。全身麻酔によって死んでしまう犬もいますので、担当医としっかり相談し、耐えられるかどうか確認をしましょう。

自宅で歯石を除去する

費用のことを考慮して自宅で飼い主が歯石を除去する場合もあります。スケーラーの扱いは繊細なので集中力と根気が必要になりますし、一度失敗して痛い思いをさせてしまうと、次からのチャレンジは相当難しくなります。犬が嫌がって口を開こうとしなくなるのです。

また、歯の表面を傷つけて表面に凹凸を作ってしまい、結果歯石がつきやすくなってしまったりもします。手先の不器用な方には不向きかもしれません。

スケーラーを使った除去

鉗子(かんし)と呼ばれるピンセットのような物と、刃がついたスケーラーの準備が必要です。

■ 大きな歯石は鉗子でパキっと除去できます(細菌の塊のような物なので犬が飲み込まないように注意してください)

■ 歯肉との境目はスケーラーを使用しなければ除去できません。最初から無理して頑張り過ぎると、犬の方が嫌がるようになりますので、焦らず、地道に数日をかけて行いましょう。
歯茎を傷つけてしまわないように集中して行ってください。プロでもなかなか骨の折れる作業ですので、その覚悟が必要です。

まずは犬が飼い主の指示にしっかりと従い、ジタバタし過ぎないようなしつけも大切になります。

歯石除去スプレー

スプレー型の歯石除去も普及してきました。気長に対応していく心構えが必要です。

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犬に無害な液体です。歯石が落ちるまでに半年くらい地道に毎日スプレーしていくことになります。

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この記事を書いた人

OSUWARI編集部