食糞とは?
食糞とは自分や他の犬のうんちを食べてしまう行為のことで、人から見ると気持ちが悪い行動ですが、豚、ウサギやカピバラ、ゾウやコアラ、ハムスターやモルモット、猫などの動物の中には犬以外にも多くの動物に見られる行動です。
人間でも異食症といわれる病気にかかると、土や粘土、氷などを食べる事があり、その中にうんちを食べる人がいる事が報告されています。
うんちを食べる理由や原因に関しては各動物でそれぞれ違います。
うんちを食べる原因
犬の食糞の原因の中には、本能に基づくものとそうではないものに分かれます。
ただし本能に基づく理由はあっても、それはやはり自然なことではありません。なんらかの食糞を行ってしまう原因があるということです。
例えば子犬の場合、好奇心でうんちを食べてしまうことがあります。
子犬は目に入るものは、すぐ口に入れます。これは子犬の本能的で、例え自分のうんちであっても興味や好奇心から口に入れてしまい、その延長戦で食べてしまうというわけです。
また、母犬は子犬のうんちを食べることがあります。
これも犬の本能で、うんちを食べることで巣の衛生面を整えたり、
その他の原因としては、
- 食餌に飽きた
- 食餌が変わった
- 食餌が多いもしくは少ない
- 消化器系の異常や発達不足
- ストレス
- 飼い主や家族に怒られない為に隠す
- 飼い主の気を引きたい
- 飼い主や母犬の真似
などが考えられます。
食糞をしないようにする為の対策・対処法
まずは愛犬が食糞をする原因を特定して、その特定した原因に対する対策を行う必要があります。
糞便の中には寄生虫やウイルスなどがある可能性があり、消化器系の病気にかかる事が考えられるので食糞をしないようにしましょう。
原因1:飼い主の気を引きたいという場合
気を引きたい、かまって欲しい場合は、騒がず素早く片付ける事です。
叱るったり、騒ぐことは、犬にとって「自分を見てくれている」「かまってもらっている」と受け止めます。そのため、犬を無視しながら残りのうんちを素早く片付けましょう。
そのあとも、しばらく無視をして犬に背を向けることです。すると、犬もうんちを食べてもかまってもらえない、逆に無視されてしまう、と学び食糞をしなくなります。
または、犬の生活スペースとトイレスペースを分離し離してしまう方法もあります。朝、食後などトイレを決まった時間にさせることで、ウンチをした後トイレスペースから離して、汚れたトイレシートを素早く片付けることができます。
トイレトレーニングについては「子犬のトイレトレーニングと失敗しないコツ」を参照してください。
原因2:ストレスの場合
犬のストレスの原因は、運動量が足りない、飼い主とのコミュニケーション時間が足りない事にあります。
運動不足によるストレス
中型犬や大型犬で運動量を多く必要とする犬にもかかわらす、散歩にいかない、遊ばないと犬もストレスと感じます。毎日少しの時間でもいいので、運動する時間を増やしてあげましょう。
コミュニケーション不足によるストレス
もう一つは、飼い主とのコミュニケーション不足です。
犬は、もともと群れで暮らす動物です。お留守番させている時間が長かったり、まったく構ってあげなかったりすることで、他者とのコミュニケーションを取る時間がない事がストレスになります。
声をかけるだけでなく、実際に触れて、遊んでコミュニケーションを取る時間を作ってください。
その他のストレス
その他にも、後から来た犬ばかり可愛がったり、片方の犬に愛情が偏ったりすることでもストレスを感じます。
原因3:餌が原因の場合
食事量が少ない
食事量が少ない事でお腹が減り、うんちを食べることがあります。餌の量は、ドッグフードのパッケージに書かれている分量を目安に与えましょう。
また、食事回数を増やすことも有効です。
食事が一日一回の場合、一日の餌の量は変えず、回数を2回や3回に増やしましょう。
食事量が多い
食事の量が多いのに食糞をしてしまう場合は、フードを消化・吸収しきれないことで、うんちにドッグフードの匂いが残っているため、餌と勘違いし食べている可能性があります。
餌の量を減らしたり、食事の回数を増やすことで、改善できる事があります。
ドッグフードを変えた
犬にも味の好みがあり、ドッグフード変えたことでストレスになったり、前に餌のニオイが残っているうんちを食べてしまうこともあります。
原因によって対策が違いますが、食餌に飽きた場合はドッグフードの種類を変更したり、常にいくつかのドッグフードを用意したりして飽きた頃に変更します。
ドッグフードを変更した事で食糞が行うのであれば、ドッグフードを元のドッグフードに戻したり、食餌量が多かったり、少なかったりした場合は食餌の量を変更したり、ストレスが原因の場合はそのストレスを軽減するようにしたりしますが、飼い主の気を引きたいと思って食糞する事があるので、そういった場合は無視をします。
犬にとって飼い主や家族から無視されるのは一番厳しい罰となり、効果的な方法です。
原因4:腸内環境が悪化し、消化不十分
腸内の悪玉菌が増殖することで、消化機能が低下し、食べた餌のニオイが残ったまま排泄されることがあります。そのため、子犬やお腹が減っているわんちゃんが、思わず排泄した自分のウンチを食べてしまうことも少なくありません。
うんちが水っぽかったり、異常に臭かったりしていませんか?その場合、その腸内環境が悪化している可能性があります。ヨーグルトなどで体内改善をしましょう。
その他にも食べようとした瞬間に空き缶や新聞紙を丸めたものを床に落としたり、叩く事で犬を驚かせて食べるのも止めさせてすぐに片づけるのも1つの方法です。
母犬や飼い主が糞便を片付けるのを見て、それをまねて食糞をするようになる事がありますが、しっかりとしつけをして排便をした後に犬をマテなどの命令をして座っている間に糞便を片付けます。
食糞をする際には自分のだけでなく、他の犬の糞便も食べてしまう事もあり、他の犬の糞便の中には何が入っているか分かりません、細菌やウイルスなどが入っている事も考えられるので、散歩中に拾い食いをしないようにしつけをしっかりと完璧に行いましょう。
まとめ
食糞は子犬の頃だけでなく、成長してからも食糞をする事があるので食糞を行っているのを確認した際は、食糞をしないようにしつけを行いましょう。
食糞が原因で病気になる事もありますし、食糞を行う姿を見るには飼い主や家族として気持ちがいいものではないのでしつけで食糞をしないようにします。
全ての子犬が食糞をするわけではないので、まずは食糞をするのかどうかを愛犬の動きを観察して食糞をするようであれば、食糞をしないようにしつけを行います。