アレルギーによる症状
犬も花粉でくしゃみをすることも。空気清浄器などで花粉対策をしてあげましょう。
春先、花粉の飛ぶ季節になると、犬もくしゃみをしたり目をかゆがったりする、という飼い主さんがいます。
一説によれば犬の花粉症は皮膚炎程度しか出ないといいますが、実際に犬を飼われている方の間では、犬も人間同様、くしゃみや鼻水、目の充血やかゆみもあり、花粉の季節が終われば。それら症状も出なくなるとのことなので、花粉症はあるといわれています。
何度も続けてくしゃみを連発したり、ぽたぽたと鼻水を床に落とすなどの症状が出ることも。
深刻な皮膚炎を除いて、花粉アレルギーへの投薬による緩和は、副作用もありなかなか難しいので、室内飼育の場合は部屋で空気清浄機をつけてあげたり、お散歩から帰ったら、室内に入る前にブラッシングをして花粉を落とすなど、花粉を室内飼育の場所に入れない工夫をしてあげましょう。
鼻の病気による症状
くしゃみと一緒に鼻水がでる場合は、鼻炎の疑いあり。症状が軽いうちに病院へ。
くしゃみの原因が犬の病気の場合があります。
一般的に言われるのが鼻炎です。鼻炎の症状として、くしゃみ以外にも鼻汁を出します。軽度の場合は透明の鼻水ですが、炎症がひどくなるとドロッとした黄色い鼻汁になります。慢性化すると副鼻腔炎や蓄膿になる場合もあるので、くしゃみを頻繁に起こすようなら、軽度のうちに一度動物病院での診察をおすすめします。
鼻炎を何度も起こすようになると、副鼻腔炎を起こし、更に膿が溜まると蓄膿症となって完治までにかなりの時間を要しますので、出来るだけ初期に治すようにしましょう。
刺激臭によるもの
香水や芳香剤を使っていませんか?強い刺激臭によりくしゃみをしているかも。
犬の臭いの成分を嗅ぎとる能力である嗅覚は、人間の約100万倍あるともいわれ、嗅粘膜は表面積がとても広く人間の10~50倍あります。
嗅細胞の数も、犬は人間の40~50倍あると推測されています。そのため犬の嗅覚はとても鋭敏で、刺激臭にもとても敏感です。
香水や芳香剤など、残存効果を目的に作られた人工的な香りには、少なからずとも犬にとっては刺激臭となり、くしゃみを誘発している可能性があります。
犬のくしゃみがなかなか止まらない場合は、室内の換気をしてみましょう。
感染症のおそれがある
ワクチン予防してないわんちゃんは注意!風邪の症状に似ているのは感染症の場合があります。
犬ジステンパーウイルス感染症や犬伝染性肝炎・伝染性気管気管支炎(ケンネルコフ)になってしまった場合、その初期症状として、風邪に似た症状が出やすく、くしゃみや咳を起こすことがあります。
これらの感染症は重症化すると命にかかわる病気です。感染症は一旦かかってしまうと大変重い症状が出たり、子犬の場合は即、命に関わる病気です。
しかし、年に1回の予防接種をきちんと受けていれば、予防出来る病気ですので忘れずに摂取しましょう。
急な気温の変化によるもの
室内・室外で温度差の激しい時に、くしゃみをすることも。単に鼻の粘膜が敏感になっているだけなので、心配しなくても大丈夫です。
真冬の寒い日の散歩から帰り、急に外の冷たい外気から、室内の暖かい暖房の部屋に入った時に、その気温差からくしゃみを起こすことがあります。
寒い地域に暮らす犬にみられる症状で、鼻炎をよく起こす犬にもみられます。鼻の内部の粘膜が敏感になっているときに起こしやすい症状です。この場合は一時的なものなので、さほど心配することはありません。
短頭種に多い「逆さくしゃみ」
「ぶしゅぶしゅ」と興奮すると起きやすい逆くしゃみ。病気ではないので、心配する必要はありません。
パグやブルドッグなど、顔が丸くて鼻先がつぶれたような犬のことを、短頭種といいます。
これらのわんちゃんが水を飲んだ時や遊んで興奮した時に、鼻の奥で水を戻すような、苦しそうに鼻の奥で「ぶしゅぶしゅ」鳴らすようなくしゃみを「リバース・スニーズ」といい、「逆さくしゃみ」ともいいます。
短頭種のわんちゃんには、活発で運動の好きな子が多いのですが、興奮すると逆さくしゃみを起こしやすくなります。しかし、逆さくしゃみそのものは、特に健康被害等の心配はありません。
短頭種のわんちゃんは、骨格が逆さくしゃみを起こしやすくなっているともいえ、犬にしてみれば、ちょっと鼻の奥が気持ち悪い程度だといわれています。
犬のくしゃみまとめ
とくに鼻炎や副鼻炎でくしゃみをするわんちゃんが多いので、鼻水も飛ばすようなら一度病院へいきましょう。
- くしゃみ、目の充血:アレルギーの可能性あり
- くしゃみ、鼻水:鼻炎、副鼻炎の可能性あり
- 真夏や真冬のくしゃみ:温度差によるものの可能性あり
- 苦しそうな変なくしゃみ:逆くしゃみ