犬を飼う前に考えるべき6つのこと

犬に時間を費やせますか?

犬を飼うということは、世話や散歩、しつけなど多くの時間を犬に費やすということです。

トイレを覚えるといっても、初めから覚えているわけではありません。何度も失敗し、その度に掃除をして、繰り返し教えることでやっと覚えていきます。
トイレだけではありません。食事や散歩、問題行動など、家族やご近所さんと上手に暮らすには、たくさんのしつけが必要で、そのぶん犬に時間を使うことになります。

しつけだけではありません、犬には散歩も必要です。
猫と違って、犬は外で走り回ることでストレスを発散します。ストレスと抱えてしまうとうつ病や皮膚病になるケースもあるのです。小型犬でも外の空気を吸って、おもいっきり走るたり、歩かせることが必要になります。

犬は、一人で食事はできませんし、トイレの掃除もできません。外で遊ぶこともできないのです。
あなたが代わりにご飯を用意し、掃除をして、世話をしなければなりません。少し子育てに似ているかもしれませんね。それほど、大変だということです。
犬のために、自分の時間を使うことができるか考えてみましょう。

犬に対して冷たい態度が取れますか?

無視できますか

犬を可愛がる気持ちは大切ですが、時には無視するといった冷たい態度をとる必要があります。

犬は「この人が一番上で、あの人は自分より下だな」と家族に順位をつけます。順位は、日頃の生活や態度できまります。

「ご飯ちょうだい」「遊んでー」と犬の要求に答えていると、犬は自分の方が偉いと勘違いしてしまいます。すると、吠える、噛む、言うことの聞かない問題犬へとなってしまいます。

ケージで悲しそうに「クーン」と鳴いていても、「かわいそうに出してあげるね。」なんて甘やかしていると、言うことの聞かないわがままな犬に育ってしまいます。
飼い主さんが大変なだけでなく、鳴き声や散歩中の問題行動で近所の人にも迷惑をかけます。最悪、怪我をさせてしまうケースもあるのです。

もちろん犬が大好きという気持ちはとても大切です。
犬に自分の立ち位置をしっかり教えるために、無視や関心を示さないといった冷たい態度をとる必要があるのです。
可愛がりたいだけの人は、犬を飼うのに向かないでしょう。

最後を迎えることができますか?

老犬

人間と同じように犬も歳をとります。介護や別れを迎える覚悟が必要です。

犬の場合、7歳からシニア犬(老犬)と呼ばれます。人間と同様に、歳を取ることで足腰が弱くなり補助が必要になることや認知症にもなるケースもあるのです。飼う前は、楽しいことばかり考えがちですが、わんちゃんが年をとった時のことも考えましょう。

命には必ずお別れが来ます。病気で突然なくなってしまうかもしれません。その時の心の穴は計り知れないほど悲しいものです。あんな思いはもうしたくないと犬を飼わない人もいます。
犬の死にも向かい合わなければならないことを覚えておきましょう。

金銭的余裕がありますか?

犬を飼うということは、餌代やケージ、おもちゃ、トイレ用品代だけではありません。犬の登録料金やワクチン代など様々ななお金が掛かります。

飼い始めにかかる費用

畜犬登録費用 3,000円 地域によって変動します
狂犬病予防接種 3,500円 年1回
混合ワクチン摂取 1,6000円 年2回 1回8,000円
生活用具 30,000円  
合計 52,500円  

畜犬登録(ちくけんとうろく)

飼い犬が生後90日以上になったら、畜犬登録が義務付けられています。
狂犬病予防接種を受け、「注射済み証明書」をもって、30日以内に役所または保健所に登録しに行きます。畜犬登録をすると、登録証明書「鑑札(かんさつ)」、注射済み票(メタル)をもらいます。

住所が変わった際は、住所変更の届出が必要です。飼い主が変わる場合は「廃犬届け」を提出し、登録を抹消します。

狂犬病

狂犬病予防法により、狂犬病予防注射を年1回しなければなりません。

予防接種は、集団接種か動物病院で受けることができます。集団接種の場合、時期になると葉書などで連絡がきます。動物病院の場合、接種済み証明書を保健所などに提出しなければなりません。

 

毎月の生活費

餌代 3,000円 ドッグフードでも品質によっては、もっと高くなります
トイレシーツ 1,500円  
シャンプー・トリミング 5,000~10,000円  
おもちゃ 1,000円  
合計 約10,500円  

その他にも、歯磨き用品やサプリメントなど必要に応じて購入することがあります。
病気にかかり、入院や手術することになれば、20万以上もの医療費がかかります。歳をとってからの病気ですと、100万円もざらになります。

毎日の世話代だけでなく、もしもの時にお金が出せることが必要です。

家族に非協力的な人がいませんか?

飼う前に

犬を育てるということは、子供を育てるのと同じです。一人では育てるのがとても難しいこともあります。家族が協力して、みんなで犬を育てる必要があります。

子供が欲しいというから飼ったというケースもよくありますよね?
「絶対面倒みるから」「散歩も行くし、掃除もするから」
確かに、きちんと最後まで面倒をみる子供もいるでしょう。しかし、ほとんどの子供が世話をしなくなります。

犬種にもよりますが、犬の寿命は平均12~15年と言われています。
小学6年生の子供が犬を飼いたいというとします。始めて可愛がり一生懸命世話をすることでしょう。
しかし、4・5年たって、子供が高校生になり、遊びたい時期に毎日の散歩や世話をしますか?12年後、大学生や社会人になっても犬の世話をすると思いますか?

確かに、犬を飼うということは勉強になるかもしれません。命について考えてもらう、何をやり遂げてもらうために飼うということもあるかもしれませんが、親も犬の面倒をみる覚悟が必要なのです。
「お母さん・お父さんは絶対犬の面倒なんてみませんからね」と犬を飼うことに協力的でない人がいる場合、もう一度家族で話し合ってみましょう。

マナーが守れますか?

犬を飼うことは、いくつかのルールを守る必要があります。

  • 飼い犬の登録や狂犬病予防注射済みの申請
  • 狂犬病の予防注射
  • 犬の禁止区域
  • 繁殖の制限と責任
  • 散歩中のフンの後始末

ルールを守れない人は、犬を飼う資格がありません。犬を飼うとこ、自分のことだけではありません。近所や周りの住人にも影響を与えます。犬を飼うときは、法律や近所の公園のルールなどしっかりと確認しましょう。

この記事を書いた人

OSUWARI編集部