犬の無駄吠えを止めさせられない原因
犬に起こる問題の多くは飼い主に問題があります。
成犬になってからも無駄吠えが続いているのは、しつけ時期に厳しくしつけできていない証拠です。しつけをすべき生後二ヶ月から四ヶ月の期間、一番かわいい時期なので、ついつい妥協をしてしまう飼い主の方がいます。無駄吠えをしたにも関わらずおやつを与えてしまうケースです。
あまりのうるささにおやつで黙らせていませんか?
1度でもこのような行為があると、犬の頭の中には「吠える→何かしてもらえる」という発想が出来上がってしまいます。
おやつを直接与えていなくても飼い主の「関心」を与えていたら同じことです。「吠える→ご主人様にかまってもらえる」という発想になり、その後はよほど厳しくしつけしない限り、この状態が続きます。
また、一度根付いた癖や習慣を止めさせるのは困難です。癖をなくす直前には消去バーストといって、傾向がより強まります。つまり一端身についた無駄吠えの癖を強制的に取り除こうとすると、より激しく吠え始めるのです。ここで妥協をしてしまう飼い主も多く、結局は元に戻ってしまいます。
無駄吠えを止めさせられない原因は、飼い主の根気負けがほとんどです。
常に無駄吠えをしているということは、それだけ犬にとっても大変なエネルギーを消費し、ストレスを感じる行為でもあります。無駄吠えをやめさせることは、人間だけでなくわんちゃんのためでもあるのです。心を鬼にしてしつけましょう。
無駄吠えの苦情で犬が被害を受けることも
もちろん犬の無駄吠えで被害を受けているのは、近隣住民です。
まずは飼い主が愛犬の無駄吠えがかなりの迷惑になっているという現実を認識しましょう。ここがルーズになってしまうとトラブルに発展しかねません。犬の無駄吠えはそれだけ他人に不快感を与えているのです。
「無駄吠えがうるさいから何とかしてほしい」という苦情がきたらすぐに対処しましょう。でなければ、愛犬が被害に遭う危険性もあるのです。
最近では、犬の無駄吠えがうるさいと近所から苦情のきていたダルメシアン。
飼い主は番犬だからとなんの対策もとらなかったそうです。飼い主にとって警報替わりでも近隣住民にとってはただの無駄吠えです。
そして、近所の苦情を無視続けた結果、愛犬のダルメシアンが刃物で切りつけられるという事件に発展したのです。
記事の詳細はこちら⇒http://www.siesta-tokyo.com/article/434658207.html
このようにご近所トラブルから愛犬が怪我をするケースもあります。
自分たちにとっては可愛い愛犬の声かもしれませんか、まわりにとっては騒音でしかないのです。愛犬と楽しく安全に暮らすために、無駄吠えのしつけはしっかり行いましょう。
犬を飼う責任として「しょうがない」ではなく、しっかりしつけよう!
犬の無駄吠えしつけ方
無駄吠えのしつけ方は原因を見つけるところから始めます。そして原因に応じた対処をするのです。
恐怖からの無駄吠え
小型犬に多いのがこの恐怖からの無駄吠え。
身体が小さい分、自分の身を守ろうと必死に吠えます。散歩中に不規則な動きをするものや車などの大きな音などに怯え、パニックになり一度吠え始めたら止まらなくなります。
こういったケースの場合は、私(飼い主)がいるから大丈夫だよ!と安心させることです。飼い主が堂々としていれば、犬も意外と冷静になります。
それには、お互いの信頼関係が成り立っているのが前提なので、関係に不安がある方は「犬にバカにされてない?主従関係更生カリキュラム」を参照してください。
嬉し吠え
社交的なわんちゃんに多い無駄吠えです。
玄関のチャイムや電話、お客さんがくると嬉しくてとにかく騒ぎます。この場合は、飼い主の行動が犬のテンションを上げてしまっていることがほとんどです。
急いで電話や玄関に向かっていませんか?その飼い主のソワソワした行動が、「なになに?お客さん!?」と犬の気持ちを高ぶらせてしまっています。
自宅のチャイムや来客の登場です。来客を見て吠えなかったらすぐにおやつをあげる。チャイムが鳴っても吠えなかったらすぐにおやつをあげる。というようにプラスの行動をとったときにはタイムリーに褒めてあげます。逆に吠えるようなマイナスの行動をとった場合は徹底的に無視します。ケージに戻して背を向けるぐらい徹底が必要です。静かになったら出してあげたり、かまってあげます。
縄張り意識からの無駄吠え
窓から見える景色に対して、人影や車が見えると吠えるものです。しつけをすることも必要ですが、環境を操作してあげることもできます。カーテンを閉めれば済む話です。
その他の無駄吠えの理由
欲求不満
飼い主にかまってほしい、散歩に連れ出してほしいという思いからです。かまってあげる機会や散歩は毎日連れ出してあげましょう。どんなに興奮しても「おすわり」の指示には従うようにしつけをしておきましょう。
分離不安
留守番が長い、屋外につないでそのままな状態です。飼い主のコミュニケーションの取り方次第で改善されます。
病気
病気による痛みからの悲鳴です。歩く時のバランスなどに注目して、異変を感じたらすぐに動物病院へ連れて行ってあげてください。治療すれば改善されます。
認知症
小型・中型犬だと9歳から 大型犬だと7歳ごろから老化が始まります。
しつけは主従関係の徹底が基本です。妥協は絶対にしないように心がけましょう。
またヘッドカラーという犬のマズルをひっぱって圧力をかける無駄吠え防止首輪アイテムもありますので、活用を検討してみてください。