子犬が興奮して手に負えない時の対処法

手に負えないほどの興奮状態になる

子犬に自我が芽生え始めると、遊びの中から社会性を学ぼうという本能が働きます。体力が増し、運動機能も成長する時期でもあるので、だんだんと飼い主の力だけでは、押さえがきかなくなる時期がやってきます。

そこで必要になるのが、「しつけ」です。その中でも一番シンプルな制御コマンドである「座れ・お座り」を教えるのがよいでしょう。「スワレ」と行動を制御することで、高まった興奮をクールダウンすることが出来ます。

「ダメ」「ヤメ」「ストップ」などの、たくさんのコマンドを最初から覚える必要はありません。「スワレ」だけで大丈夫。まずはこの「スワレ」を教え、出来た後に「ヨシ」「グッド」などの褒める声かけをします。「ヨシ」「グッド」は特に犬に覚えさせる必要はなく、飼い主が声掛けするだけで自然と覚えます。

どんなときに興奮するのか事前に知っておく

子犬がどんなときに興奮状態になるのかを、事前にチェックして調べておきましょう。興奮させないようにする一番効果的な方法は、「興奮させないこと」なのです。これに興奮する、手に負えなくなるという原因を知ることで、興奮する直前に「スワレ」で静止させ、興奮させないようにしましょう。

人間や犬に対して、うれしくて興奮してしまう子には、触る前や会わせる前に、先に「スワレ」をさせておくとよいでしょう。触られている間も「スワレ~」「スワレ~」と小さな声で構いませんので、制御します。じっとできたあとは「ヨシ」「グッド」の声をかけ、その緊張を解いてあげ、褒めたりなでてあげるなどの「ご褒美」を与えます。

物に対して興奮する場合は、その問題行動になる「物」で興奮し始めるギリギリ直前に 「スワレ」と声掛けして制御します。トイレシーツをびりびりにしてしまう、スリッパを噛んで振り回して遊ぶなどの場合、その物を咥えようとする直前までじっと観察し、噛もうとする瞬間に「スワレ」と制御します。開けた口を閉じて「スワレ」をしたら、褒めてあげましょう。これを繰り返すことで、「これは噛んではいけない」と認識します。噛んでしまった事後を見せて怒っても、犬には理解出来ません。必ず「現行犯になる直前」で制御しましょう。

音に反応して興奮する場合の対策

興奮状態になる前に制御する方法が聞かない場合もあります。それは「音」が原因にある場合です。一番多いのが玄関の呼び出しチャイム音。ピンポーンに反応し、興奮して吠える犬は多いでしょう。これも子犬のときからのトレーニングで、止めることが出来ます。

子犬のときは、耳の機能も未発達なので、ちょっとした音でも、実は大きな音に聞こえています。だんだんと好きな音と嫌いな音を聞き分ける様になってきます。もし、子犬が玄関のチャイムやサイレン音などで興奮して吠える原因は、その音が嫌な音なのです。

嫌いな音にはさらに嫌な音で抑制します。目には目を、音には音を!で対策を。子犬の場合、まだ色々な種類の音を聞いた経験がないので、それを学習する前に嫌な音を作り覚えさせます。まず飲んだ後の空きペットボトルの中に、小石などを入れ、降ると大きな音がするようにし、それを犬に見られないよう、取り出しやすい場所に隠しておきます。

音がして子犬が吠え始めたら、ペットボトルを出し、犬の背後の離れた場所に、大きな音がするように投げます。そのとき、投げたペットボトル自体も、飼い主が投げたことも見られてはいけません。犬から見えない位置に投げたら、さっと隠し、「どこからか解らないが、大きな音がした」と思わせます。子犬はチャイムより、そちらの方が気になりますから、注意がそれて吠え止みます。吠えることを止めたら「怖かったね~」と救いの手を差し出し、チャイムに対して吠え止んだことを褒めます。これを繰り返すことで、「チャイムに吠えると、怖い音がする」と、犬は学習します。成犬になるとペットボトルの音を知っている場合があるので、効果が期待出来ない場合があります。

 

 

この記事を書いた人

OSUWARI編集部