犬にヨーグトを食べさせても大丈夫?
犬にヨーグルトを食べさせても大丈夫かどうかですが、結論から言えば犬にヨーグルトを食べさせても大丈夫です。健康面を考えれば、むしろ積極的にヨーグルトを食べさせたほうがいいくらいです。
しかし、同じ乳製品なのに牛乳はダメで、ヨーグルトはいいということに疑問を持つ方もいるでしょう。
じつはヨーグルトと牛乳には違いがあります。それは含まれる「乳糖」の量です。
犬は乳糖を分解する力が弱く、牛乳を飲むと下痢をするわけですが、ヨーグルトは発酵する段階で乳糖が分解されているため、犬のお腹への負担が少ないのです。ヨーグルトに含まれる乳糖は牛乳に比べ20〜30%も低く、さらに乳酸菌が出すラクターゼという酵素が残りの乳糖を分解してくれるので、お腹に優しいわけです。
ただし、まれに乳糖とは別に乳製品に対してのアレルギーをもっている犬もいます。
ヨーグルトを食べさせた時に嘔吐や下痢が見られる場合は、アレルギーの可能性が高いので食べさせるのは止めてください。まずはヨーグルトを少しだけ与えて、様子をみてみましょう。
犬に食べさせるヨーグルトの適量は?
1度に大量のヨーグルトを与えるのは愛犬の体調によくありません。さすがに下痢をする可能性が高くなるからです。
ベストなのは少量のヨーグルトを毎日継続して与えていくこと、だいたいスプーン1杯くらいが目安です。(スプーン半分でも構いません)それでも下痢をするようなら、乳製品アレルギーの可能性が高いので与えるのをSTOPしてください。
食べるタイミングは、食後または食事中(フードに混ぜる)がベストです。乳酸菌は胃酸に弱いので、食前に与えてしまうと生きたまま腸には辿り着けなくなります。逆に食事をとった後であれば胃酸が薄まり、生きたまま腸に辿り着くことができます。
消化不良も防げるので一石二鳥です。
ヨーグルトにはどんな効果があるの?
犬がヨーグルトを食べるとどのような効果があるかご紹介します。犬もヨーグルトを摂取すると、人間と同じような効果が期待できます。ヨーグルトにはビフィズス菌SP株やビフィズス菌LKM512など様々な乳酸菌が含まれていますので、効果を確認しながら与えてください。
- お腹の調子を整える。腸内の善玉菌が多くなり、悪玉菌を圧倒します。
- 免疫力をアップさせる。免疫力が低いことで様々な病気にかかるリスクが上がります。免疫力を上げることは健康維持に欠かせません。
- タンパク質・カルシウムを摂取できる。骨が強くなり、利尿作用にも効果を発揮します。肝臓の負担も減らすことができます。
- 便通がよくなる。
- 毛艶が良くなる。
- 風邪をひきづらくなる。
- ガン予防。
- 歯磨きに使用すると口臭の予防にもなります。
- 肉食の狩猟犬の消化不良も治せます。
犬に食べさせるヨーグルトの選び方
犬に食べさせるヨーグルトは、必ず無糖タイプを選んでください。また、できるだけ生きた乳酸菌が入ったヨーグルトを与えてあげましょう。
先ほど紹介したようにヨーグルトに入っている乳酸菌の種類によって得られる効果が変わってきます。
アトピー性皮膚炎の改善にはGCL1176株やクレモリスFC株、潰瘍性大腸炎の改善にはブレーべ・ヤクルト菌やBB536株などです。
あなたの犬の健康を考えてヨーグルトの銘柄を選ぶと良いでしょう。
せっかくですから、愛犬の改善したい目的ごとにオススメのヨーグルト(乳酸菌)をご紹介しておきます。
アトピー性皮膚炎の改善が目的
- カスピ海ヨーグルト プレーン(フジッコ)/クレモリスFC株
- おいしいカスピ海 特選生乳100%(グリコ)/GCL1176株
- おなかにおいしいヨーグルト(メイトー)/LKM512
- 小岩井大人の元気ヨーグルト(キリン)/KW3110株
これらの乳酸菌はアトピー性皮膚炎以外にも免疫力強化や便秘予防・解消の効果もあります。
潰瘍性大腸炎の改善
- 森永ビビダスプレーンヨーグルトBB536(森永)/BB536株
- ミルミル/ミルミルS(ヤクルト)/ブレーべ・ヤクルト菌
こちらの乳酸菌は潰瘍性大腸炎の改善以外に、便秘予防・解消の効果もあります。
歯周病・口臭の改善
歯周病や口臭に効果のある乳酸菌はLS1菌とロイテリ菌なのですが、どちらも一般的なヨーグルトで含まれている商品はありません。口臭予防のサプリメントでプロバイオティクス(有胞子性乳酸菌)を配合したものなら含まれていますので、犬の口臭に悩んでいる場合は専用のサプリを食べさせましょう。
もし、ヨーグルトをそのまま与えることに抵抗がある方は、ネットで探してもらうとヨーグルトを使ったレシピがたくさんありますので、クッキーなどを作って与えると、より愛犬は喜んで摂取できます。
この記事でものちほど簡単なレシピをご紹介しています。(ヨーグルトのレシピをみる)
ヨーグルトをあげすぎると「結石」になるって本当?
ヨーグルトを与えすぎると結石になるという噂がありますが、結論から言えばなりません。
水分をたくさん与えることと尿をしっかり出すことが結石予防になるので、利尿作用のあるヨーグルトはむしろ結石になりにくい体を作るってくれるでしょう。
ヨーグルトを使ったワンコレシピご紹介!
犬用のヨーグルトを使ったレシピは「クックパッド」などのレシピサイトでたくさん紹介されていますので、ぜひみなさんもチャレンジしてみてください。
ここでは簡単なバナナヨーグルトクッキーをご紹介します。
バナナヨーグルトクッキーの作り方
材料
- 卵1個
- バナナ1/2本
- プレーンヨーグルト100g
- はちみつ小さじ1~2杯
- 薄力粉200g(薄力粉150g 全粒粉50gがベスト
作り方
1、卵、バナナ、ヨーグルト、はちみつを混ぜ合わせます。
2、そこに薄力粉を加え、よくこねます。
3、これでクッキーを作ります。べたつくようなら薄力粉を足し、まとまらない場合は水を足します。
4、180°で20分ほど火を通して乾燥させます。
バナナヨーグルトクッキーは500calくらいで、冷蔵保存なら2週間は持ちます。
まとめ
人間も犬も腸内の健康が良ければ、病気にかかりにくくなります。つまり元気な体を維持できるのです。
愛犬の健康維持のために、ひと手間かけてヨーグルトを与えてみるのはいかがでしょうか?
乳製品を犬には食べさせてくない飼い主も多いと思いますが、ヨーグルトは別物です。ヨーグルトを少量を毎日食べることで愛犬は長生きできる体になります。
食べ終わった後の愛犬の様子もしっかり確認しながら、ぜひ挑戦していただければと思います。