犬に「いちご」を与えていい?適量と注意事項

犬に「いちご」はあたえていいの?

結論を述べる前に「毒か薬かは量が決める」という言葉があります。ある一定の量までは良薬として口にしても問題ないが、一定量を大きくオーバーしてしまうと有毒な効果を発揮してしまうということです。まさに「いちご」には、その言葉が当てはまります。
と、いうわけで「いちご」を食べることは犬には問題ありません。与えてOKです。ただし適量というものを「いちご」に関しては意識をしてほしいと思います。

許容範囲は、5kgの小型犬で1.25kg

いちごに含まれている成分の点だけを考慮すると、10㎏のワンちゃんに対し2.5㎏までは許容範囲です。いちご1個を20gと計算すると約125個になります。ここまで食べると成分の問題以前に食べ過ぎで病気になります。この計算上だと5㎏の小型犬で1.25㎏、いちご62個分ですね。人間でも10個食べると満足なので小型犬が60個以上も食べることはないと思います。
★ただし乾燥いちごは成分のかねあいで許容範囲が狭くなりますので、注意してください。

適量は半分くらい

許容範囲が、1.25kgといっても与え過ぎは禁物!!
1個の半分くらいが適量です。切ってあげて与えてください。

練乳などをかけるのはNGです。へたはとってから与えましょう。

いちごに含まれる栄養分

いちごは90%以上が水分ですので有効な水分補給が可能です。炭水化物やたんぱく質は含まれていません。
いちご1個はだいたい20gですのでいちご5個分の栄養分で計算しております。

いちご100gに含まれる栄養分(カロリーは33kcal)

ビタミンC

50~100mg。抗酸化力が高くアンチエイジング効果があるとされています。体調を崩したり、ストレスを感じるとビタミンCが低下します。

キシリトール

40mg。キシリトールを多分に摂取するとインシュリンの分泌作用で血糖値が下がります。肝機能に障害をもたらす危険もあり、最悪、命にも係わります。

カリウム

200mg。利尿作用があり、塩分の排出を助けます。

食物繊維

1.4g。便秘解消につながります。

葉酸

90mg。ビタミンB郡の仲間で、細胞の生成(成長の手助け)、貧血防止などの働きをします。

ビタミンB1

0.02mg。人間と同様なくてはならない栄養素。エネルギー生成や神経機能や脳を正常に保つ働きがあります。

ビタミンB2

0.03mg。エネルギーをつくるのにとても重要な栄養素です。

鉄分

0.4mg。貧血防止、息切れ・疲れにくくします。

与え過ぎはNG

いちごを与えるときに問題になるのは、「キシリトール」を含んでいるという点です。ただしキシリトールガムなどと違って、少量なのでいちごはそこまで過敏になる必要はありません。

キシリトールは、10㎏のワンちゃんで1g摂取すると治療が必要とされています。上記で紹介したように5個のいちごを食べてもキシリトール約40mgですから問題はありません。
ただし乾燥いちごは100gにキシリトールが362mg含まれていますので、与えるときは注意が必要です。

ビタミンCは免疫向上に大切な栄養素です。フードにも含まれています。おやつに「いちご」を与えるのは適切なのではないでしょうか。ただし、犬はもともと肝臓でブドウ糖などからビタミンCを作ることもできます。老犬になると不足がちになりますので、適量を考えながら与えると効果的です。

キシリトールを摂取し過ぎると、30分で元気がなくなり、虚脱感に襲われます。低血糖の症状で、生命の危機です。

また、別にアレルギー反応を示す犬もいます。目が充血したり、嘔吐、下痢をするようであればいちごを与える必要はありません。愛犬の反応をしっかり確かめたうえで与えてください。

まとめ

犬は甘いいちごが大好きです。いくらでもねだってきます。大量でなければ問題はないのですが、与え過ぎると肥満の原因にもなりますので、飼い主がコントロールしてあげてください。

あまり人間の食べ物を食べさせたくない方は、無理に食べさせる必要はありません。ただ、チョコレートやネギ類と違って、食べたらダメという物でもありません。むしろ適量であれば犬にとっても利点はたくさんあります。

改めて「毒か薬かは量が決めます」。飼い主がしっかりとした知識をもって愛犬の食事も決めてあげてください。いちごは1度食べると虜になってしまうことはあると思います。

この記事を書いた人

OSUWARI編集部