嘔吐した時に考えられる原因や病気
食べたものがそのまま出てくる:食べ過ぎ・早食い、巨大食道症
若い頃と同じ食事量やフードでも、老化により胃が小さくなったり消化機能が低下したことで、食べ過ぎや早食いと同じような状態になります。
吐いた後にケロッと元気にしていたら一日ぐらい様子をみてみましょう。
また、吐いたものが比較的原型のままの場合、この食べ過ぎ・早食いが原因のことがほとんどです。
吐いた後もぐったりしていたり、胃液が多く含まれていたら、すぐに病院で見てもらいましょう。
また、巨大食道症という病気の可能性もあります。
食べたものは食道を通り胃へ運ばれますが、この食道部分が何らかの以上で伸びきってしまい、食べたものをうまく胃に運ぶことができなくなってしまう状態のことをいいます。
後天性の原因としては、ホルモンの異常、怪我や病気などによる筋肉や神経の異常が考えられます。
あまり多い病気ではありませんが、老化により発症した他の病気が原因で発症する可能性があります。
嘔吐や下痢を繰り返す:胃腸炎
なんども嘔吐しているようなら、急性胃腸炎や慢性胃腸炎の可能性が考えられます。
腐った物を食べた、消化できなかった、アレルゲンが含まれるものを食べた、などが考えられます。
ゴミ箱をあさったり、謝って与えてはいけないものを食べてしまっていませんか?
なんども嘔吐を繰り返すようなら、そうなった時間や前後の行動などを獣医師に伝え診断してもらいましょう。
嘔吐だけでなく咳、呼吸困難など:感染症
老化に伴い免疫力が低下してきます。そのため、感染症にかかりやすくなります。
主に、パルボウィルス、ジステンバーウィルス、コロナウィルスが嘔吐の症状がでる感染症で、他の犬からの感染や予防接種を受けていないと感染する可能性が高くなります。
嘔吐物に血が混じっている:胃潰瘍
吐いた物に血が混じっている場合は、胃潰瘍の可能性があります。
胃潰瘍とは、胃の粘膜が傷ついてでこぼこになった状態のことをいいます。吐血の他にも血便、お腹を触ると痛がる、背中を丸めたような姿勢でじっとしているなどの症状がみられます。
原因は、
- 基礎疾患
- 寄生虫
- 薬剤
- ストレス
などが考えられます。
嘔吐物に血が混じっていたらすぐに動物病院へ診察してもらってください。
食後に急にぐったりする:胃拡張
食後の2~6時間で、背中を丸めて動かない、お腹を触ると嫌がる、過度の息切れ、腹部が大きく膨らんでいるなどの症状がみられます。
胃拡張とは、胃内のガスの急速な蓄積によって起こる深刻な急性の犬の病状です。とくに大型犬のグレートデーン、ジャーマンシェパード、ドーベルマンなどが発症しやすい病気と言われています。
胃が膨張していることで、他の内蔵の圧迫や呼吸困難によって最悪死にいたる病気です。腹部に異常がみられたらすぐに病院へいきましょう。
老犬の嘔吐まとめ
以下のような症状の場合は、すぐに病院へいきましょう。
- 何度も繰り返し嘔吐する
- 嘔吐したものが胃液のみ
- 元気がなく、ぐったりしている
- 嘔吐物に血が混じっている
- 下痢、咳、息が荒くなるなど他の症状もみられる
- 歯茎が青色や泥色になっている
- 腹部が膨れている
- 腹部を触ると嫌がる、起こる、痛がる
- 背中を丸める姿勢でじっとしている
老犬になると、少しの気温や環境で体調を崩しやすくなります。また、免疫力が低下していることで病気もかかりやすくなります。
少しでも異常がみられてら、早めに病院へいきましょう。