まだ間に合う!成犬のトイレトレーニング

トイレを認識させる

犬との楽しい生活を送るためには、トイレのしつけは絶対必要です。しかし犬は、猫よりも覚えるのに時間がかかります。決してあせらず、のんびり根気よく教えましょう。

トイレの場所は、犬が解りやすい場所にすること。犬が普段生活する場所の動線から外れた場所にしないこと。臭いや見た目を気にして、トイレだけを普段行かないような場所に設置してしまうと覚えづらくなります。

体長に合わせたサイズのトイレを設置することも大切です。小さ過ぎると失敗しやすくなります。
また、ダックスフンドやウェルシュコーギーなど、胴の長い犬の場合、前足がトイレに入っても、後ろ足がはみ出る場合も。余裕を持ったサイズで設置してあげましょう。

最初にトイレの場所を覚えさせるために、失敗した尿をトイレシーツなどで吸い取り、その臭いのついたシーツをトイレに置きます。犬は尿意や便意を感じると、ピタッと動くのを止めたり、敷物やクッションなど、床にあるものをかき集めるような「穴を掘って用を足す」行動を起こす習性があります。このサインを見たら、すぐにトイレに誘います。

トイレでの排尿・排便に成功したら、そのトイレの場所で褒めること。体などもさすり、十分に褒めてあげてくださいね。犬にとっては褒められることがご褒美です。これを繰り返すことで必ず覚えてくれます。

タイミングを計る

食事をした直後は、尿意や便意をもよおします。食事を取り終わったら、トイレに誘うようにしましょう。トイレシーツでの排便・排尿に成功したら、十分に褒めてあげてください。

トイレを完璧に覚えるまでは、臭い付けとして、排尿1回分程度はシーツに残しておくようにします。全て片付けてしまうと、どこがトイレなのか覚えづらくなります。但し、排便後は衛生上すぐに始末します。覚えるために、とトイレシーツに便を置きっぱなしにしてしまうと、未消化物の臭いに誘われ、食べてしまう行為「食糞」をしてしまう恐れがあります。

食糞は衛生・健康上、絶対にしてはいけない行為なので、トイレでの排便後であれば、「トイレで出来たこと」をしっかりと褒め、その後、便はすぐに片付けましょう。

失敗したときにしてはいけないこと

犬がトイレに失敗しても、決して怒ってはいけません。

事後に怒っても効果はありません。犬には元々場所を決めて用を足す習性がないので、猫のように本能的にすぐに出来るようにはなりません。おすわりやお手などと同じように、学習して覚えないといけない行為なのです。

失敗した場所はきれいに拭き取ったあと、消臭スプレーなどを使用し、必ず臭いが残らないようにします。自分の排尿・排便した臭いが残ってしまうと、その付近でまた繰り返してしまう可能性が高くなります。

なかなか覚えてくれないことに、ついついイライラして怒ってしまいがちですが、ここはぐっと我慢して、失敗しても騒ぐことなく速やかに始末するようにし、大きな声を出したりしないよう注意します。犬は飼い主の表情や声のトーンに敏感です。怒られていると感じると、排尿・排便その行為自体を、いけないことと認識してしまったり、排尿・排便を隠れて行うようになることも。健康被害にもなりかねませんので、ここはおおらかな気持ちで、根気よく教えていきましょう。

この記事を書いた人

OSUWARI編集部